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四国のいのち、西日本最大のダム湖「さめうら湖」で若者たちが活動

シーバードさめうらと活動エリア・さめうら湖の紹介をさせていただきます。

四国の真ん中に位置する早明浦ダム湖(以下さめうら湖という)において2013年よりシーバード活動を続けています。緑の山々に囲まれた広大な湖は、きれいな空気と清々しい雰囲気に包まれ、徳島、香川、愛媛、高知の4県に利水のために蓄えている豊富な水を送り、人々の暮らしや産業を支えているので「四国のいのち」と称されています。このような美しいエリアで活動しています。

『日本一愛される湖』を目指して
さめうら湖は1975年に竣工され、40年以上経ちます。ダムは建設後に基幹産業の衰退や過疎化をまねき、一時は地域の人々に負の遺産とも言われていました。
20年数年前、シーバードの代表辻村幸生がさめうら湖に釣りを楽しみに訪れて以来、この地に魅了されていきました。何度も通ううちに美しい自然を有効活用して、さめうら湖を負の遺産から地域の財産にできないかという思いがつのり『さめうら湖を日本一愛される湖にする!』ことを決意。2012年NPO法人さめうらプロジェクトを設立し活動をはじめました。それがシーバードさめうらの母体です。
最初に行ったことは地元の人達にさめうら湖は「治水・利水、水力発電」だけでなく素晴らしい魅力があることに気づいてもらうことでした。まずは船に乗ってもらい湖を周遊。地元の人でも湖の上から眺める景色は最高で「このような景色を見たことがない」と喜んでもらいました。これをきっかけに『さめうら湖を日本一愛される湖にする!』ための活動を具体化していきました。
様々な体験イベントやウォータースポーツ大会を開催し、地域の若者たちも巻き込んでいく。いろいろなアイデアを出し合い、イベントの回を重ねるうちに、ついには地域住民も湖に足を運ぶようになってくれました。これは本当に大きな進歩でした。
現在ではボートフィッシング、バナナボート、水上オートバイ、ウエイクボード、スタンドアップパドルボード、カヌーなどのウォータースポーツを楽しみに、県内外から多くの人が訪れます。
私達は湖面を利用するルールの取り決めや周知、利用者の管理を担う組織として活動しています。また、守る(安全対策、環境保全)・遊ぶ(スポーツ振興、観光振興)・学ぶ(共育(教育)の充実、交流促進)の3本の柱を目的に据えて地域活性化を図っています。

故郷で輝く若い世代
シーバード隊員は現在15名ですが、半数が20代です。ここでは若い人達が活動の中心となってウォータースポーツ・イベントの企画運営を担当。そのメンバーにはシーバード隊員になる前の中学生、高校生、大学生も隊員と一緒に活動しています。
彼らにとって大人と一緒に活動するということは、学校では得られない学びや気付きがあり、任務を遂行することにより、物事に対しての妥協点も高くなり、責任感も強くなる。活動を通じて仲間や家族・地域への感謝の気持ちが生まれ、ひいてはさめうら湖が大切な財産であることに気づきます。
そんな思いが伝わっているのか、友達を誘い合い、多くの若者がイベントスタッフとして参加してくれるようになりました。また大学生になったら、シーバード隊員として活動したいという人も増えています。
シーバード活動をはじめとした地域貢献活動が、確実に次世代のリーダーとなる若者達人材育成に繋がっています。

高知県土佐湾での訓練や海保との合同訓練も
近年、高知県内のシーバード芸西村と合同でWRMAによる水難救助訓練を実施、また土佐湾において海上保安庁との合同のパトロールなどを実施しています。
普段の平水・淡水での活動から、うねりのある海での経験は地元に帰ってからもSUPやカヌーレスキューにおいて非常に役に立っています。また、地域との連携活動を若者達が積極的に担ってくれています。

現在は新型コロナの影響を受け、さめうら湖への立ち入りを制限していますが、状況が落ち着き、ウォータースポーツが再開できる時には、訪れた人達に満足して帰ってもらえるよう安全・安心できる活動のサポートと思い出に残るような親水活動を提供していきたいと準備しています。
(シーバードさめうら)

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